アジののませ(泳がせ)釣りでブリを狙う釣り
meikeimaruのボート釣りHowTo
10月になると、アジの泳がせ釣り(のませ釣り)で青物を狙います。
数でハマチクラスを狙うならば、チョクリやサビキ仕掛けを使用するのが一番だと思いますが、大物のブリやサワラを狙う活きエサのアジを使い、とても面白い釣りです。一度やり始めると、病みつきになる釣りです。
明石沖でのアジの泳がせで狙う魚は、勿論青物です。ブリ一族とサワラの大物です。青物に焦点を合わせます。
泳がせ釣り(のませ釣り)の手順
- エサのアジを釣る。小アジが良いです。
- イケスに入れて、元気の良さを保たせます。
- ポイント到着後、活きた小アジをエサにして、ブリやハマチを狙います。
通常の釣りと違い、「アジを釣る」「アジを元気よく生かす」の工程が追加されます。どんなに腕が良くても、アジがいなければこの釣りは成立しませんので、ここが重要です。言い換えると、アジを確保して、元気に生かして、青物の群れが居て、潮の流れが食い気を誘えば、青物は釣れます。
エサの確保
小アジを釣る
この時期には、防波堤釣りの小アジ用サビキ仕掛けがたくさん売っていますので、安いので十分です。
- ハリスは、0.6号以下。
- ハリは、小さめで、4号くらいを使います。ここが、味噌です。
- サバ皮タイプの白色とスキンのピンク色のを用意しておけば、万全です。
- アミエビは、ほとんどの場合使用しません。非常時用として、真空パックのアミエビを持っておくと安心。
- 撒き餌なしの場合は、カゴは必要なくナス型8号オモリを使用。
- サオは、青物用のサオではなく、柔らかいサオが食い込み良く、これ、大事です。
- 底まで落としてアタリが出たら、ゆっくりとリールを巻きあげ、追い食いさせる。うまく追い食いが決まれば、数回でエサ確保完了。心静かに狙ってください。
- なかなか小アジが釣れない時があります。時合いが迫っている時は、とにかく5匹いれば勝負はできます。5匹を大事にしまって、時合いを逃さないように走りましょう。良い時合いに当たれば、5匹で5匹です。
土日の夜明け前後の小アジポイントは、たくさんのボートや大きな釣り船がひしめき合っていますので、くれぐれも注意して操船と釣りをしてください。
また、日頃から小アジのマイポイントを探しておくことも大事ですし、前日に時間を作って、空いているところで小アジの確保をするのも手です。
小アジを元気に生かす
活きの良い小アジが、青物を誘い出し、食わせます。フラフラの小アジではなく、泳ぎ回る小アジが大事です。
- ボートのイケスにそのまま放り込みは、禁物。確実に航行中の水流で弱ります。まして、釣れた魚を一緒に入れたらストレスで参ります。
- 私は、浮力体を付けたカゴを浮かしてその中に小アジを入れます。これだけでも大きく違います。場合によっては、エアーポンプでブクブクとエアーを入れます。
- 別に、コンテナにポンプで海水を入れて循環させる、イケスコンテナ作りました。これも、ブクブクさせると、本当に元気です。小アジの取り出しも便利です。
- ボートのイケスは釣った青物専用にしておけば、血抜きもここでできます。
- この釣りは、生かした小アジがすべてです。
青物を狙うタックルと仕掛け
こんな大きなハリと太いハリスで結束の締めには、力込めて締めこむのですから、結ぶだけで、ワクワクしてきます。
- 大型の三つ又ヨリモドシから、真下へはオモリのライン8号を1m、ヨリモドシを付けて30㎝の捨て糸5号、その先にオモリ用のスナップを取り付け。
- オモリは、40-60号。多くは40号を使用。
- 三つ又ヨリモドシの真横へは、ハリス8-12号を一ヒロ半。ハリは、ヒラマサ12-14号で、通常12号。
- リーダーは、ハリス一ヒロ半あるので、そのポイントに磯場(高根)がなければ、必要性は少ないですが、リーダーがあると、ハリスが絡むことが少なくなります。長いハリスの先にふらふらと動くアジがいるので、意外と絡もうとしますが、防止効果あります。ただし、ボートの船底に擦れた時を考慮することから、ワンオペの meikeimaru では使用をしています。使用の場合は、ナイロン10-14号3ヒロ。
- PEライン2-3号を使用。
- 1m超を狙う勝負では、ハリス14号にハリ14-15号、PE3.0号を使用しますが、半ば自身への気合入れが大きいです。ハリ、ハリスともに12号基準でOKです。
- ハリスとリーダーは、毎回チェックして、傷があれば必ず交換することが、ラインブレイクの悔しい思いをしなくてすみます。
- メジロまでをメインに狙う時、PE2.0号、ハリス10号で、サオも1クラス柔らかめ(MHクラス)を使い、リールも電動400番(シマノ)
- ブリに照準を合わす時は、PE3.0号、ハリス12-14号で、サオサオをはHクラス、リールは電動800番(シマノ)と変更しています。
- リールのドラグ設定は、確実に実施して肌感覚でつかんでおきます。
- もう一つ大事なもの、玉網です。最低直径が50cm以上は必要ですので、これで大物に備えてください。
青物を釣る
青物を狙う
- ポイントに着いたら、ハリに小アジをつけます。ハナかけ、上アゴかけ、背かけ、いろいろありますが、ハナかけは抜けやすいので、私は上アゴかけをしています。
- 小アジをつかむのは、手でしっかりとつかむと手の体温で弱ります。海水で手を冷やして柔らかくつかむか、むしろ、小さい魚ハサミでつかんだ方が弱りにくいです。
- 投入後は、一気に降ろすのではなく、ゆっくりとハリスが絡まないように降ろしていきます。
- 底を取ったら、50cmから2mくらい上げて待機。適時、サオを大きく上までゆっくりとあおり、小アジを動かします。オモリを引きずったら釣れません。
- カケアガリは、一気に10m以上の場所もあり、底を取るのは大事です。
- サオを適時ゆっくりとあおり、小アジをジッとさせないで働いてもらいます。元気が良い小アジが必要なのは、この動作の時に元気よく泳ぐことが必要です。動けば見つかります。見つかれば、ハリス分の半径一ヒロ半しか逃げられないので、青物は食ってきます。
- 魚は、動くものに反応して、食ってきますので、元気よく泳ぐ小アジは大事で、働いてもらわなくてはなりません。ここは、この釣りの肝です。
- 置きサオはいけません。手持ちで動かしてアタリを待ちます。
- ひと流ししてボートを潮上に戻す時の回収ですが、一気に巻き上げると小アジは弱ります。ゆっくりと巻きあげますが、その時に食ってくることがあります。
- 速く巻きあげると小アジの動きに違和感が出ますが、1秒に1回転くらいのハンドルスピードで巻くと食う確率が高いので、チャレンジしてみてください。
青物のアタリ
- 何の前触れもなく、一気にアジを飲み込んで走っていくので、サオ先がゾクッとっするくらいに絞り込まれます。手持ちで慌てます。でも、快感は、これが一番です。
- アジが逃げようとしてモゾモゾと動き、それを青物がくわえて飲み込もうとして、サオ先がグイグイと動きます。これが、一番面白く、グイグイした後、少し送り込んでやり、一気にアワセる。このアタリが出たら一番面白く、釣った感が大きいです。
- 最初のアタリはコツンと小さく、その後の動きも小さい。居食いしているような、活気のないアタリ。面白くないアタリです。
- いずれのアタリでも、シャープに大きくアワセを入れます。いきなり走られてもアワセでを入れます。この時のドラグが適正ならば、怖くありません。アワセることにより、ハリは魚の口元カンヌキにがっちりとかかる確率が高くなります。カンヌキにかかり、あとはラインに傷がなければ、1m超のブリも必ず力勝負で釣りあげられます。アワセは重要なポイントです。
青物釣りは、かけてからの引きの強さが一番の面白さですが、そのおもしろさはアタリの段階から始まっています。「1,2,3,4,GO!」1234と待って、GOのタイミングで力いっぱいにアワセを入れます。
大物に備える準備
- 小アジは、活きの良さが売りですので、エアー供給して、元気を保ちましょう。
- 働いて弱ってきた小アジは、元気の良いのに交換します。
- ハリスは、常にチェック。釣りあげた後のチェックは勿論ですが、釣っていなくてもハリスが、ボートのどこかに擦れたり引っかかったりで、傷が入っていることが意外と多くあります。チェックして、傷があれば、交換するか、チモトに近い部分ならば切って結び直しです。
- 仕掛けで弱いのは、すべての結び目です。結び目のチェックは、怠りなくしましょう。
- 1m前後の力持ちが、船の下にはいます。力勝負のファイトをするのですから、ラインブレイクの悔しい思いをしないために備えます。
- 釣り上げは力勝負ですが、1m超のブリならば、相当に走られます。焦らないでドラグでラインを出し、指ドラグで耐えます。魚が向こうを向いている時は勝負になりません。必ずこっちを向きます。こっちを向いたら、一気に巻き取ります。ここが、勝負です。15分は覚悟しましょう。浮き上がった、ブリは青くてきれいで本当にデカいです。
青物を狙う潮と釣りポイントはどこだ
- 明石沖で青物を狙うには、明石海峡の潮の流れがすべてを左右させます。
- 良い潮は、上げ潮です。それも、カンタマやヒヤガリ、マツオなどのポイントでも3ノット以上の流れがないと、食い気が上がりません。
- 潮を選択して釣りに出なくては釣れません。夜明けに転流後の上げ潮で、明石海峡のピーク潮速が4.5ノット以上ある日は、青物を狙う良い潮の日です。
- その中に20分、必ず食う時合いが出ます。そして、その前後の20分、都合60分は集中する時合いです。ここで、トラブルを出さずに順調に釣れば、その日は大漁です。
- この時合いは、ポイントで変化します。勿論、下げ潮のポイントもあります。
- この時期、海峡周辺のポイントはすごい混雑ですから、私は「カンタマ、ヒヤガリ、高倉東など」のポイントを集中して狙います。
さあ、播磨灘明石沖の最強のファイターです。狙ってみましょう。
この時期は台風で出航できない日が例年出てきますが、日和が良く、青物の潮を狙って、1m超のブリを釣り上げましょう。