ボート釣り | サオの長さの選択、長短どちらが使い易いか

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サオの長さによるメリット・デメリット

 meikeimaruの推論と実戦ノウハウ

最近の船で使うサオは、2mくらいの短いものが主流になっています。

ブリ狙いの長めのサオ

ブリ狙いの長めのサオ

ボートでは、ルアーからエサ釣り用まで含めて、2mくらいの長さです。釣り乗合船でも同じような傾向で、メバル釣りくらいが3m前後のサオを使っているのが、最近の流れでしょう。

技術力が向上して、細くて短いサオで、素晴らしい調子の力強いサオで、当然ながら細くて短ければ、軽くて扱いやすいことになります。あとは、サオの調子の問題ですが、短くても見事な調子になるもので、魚と、おもしろ楽しく、そして容易に魚とやり取りができます。

meikeimaru で使うサオで、2m前後より長めのサオが何本かあります。

オフショアーキャスティングに使用するキャスティングロッド。あとは、青物のチョクリ釣り用やアジなどのサビキ釣り用のサオは、サビキ仕掛けの長さから2.7mのサオを使っています。それらの中で特筆は、ブリ用に使っている2.55mというのがあります。

ブリ狙いの長めのサオ moderato H255

ブリ狙いの長めのサオ moderato H255

長めのサオのメリット

2.55mという少々長めのサオで、パワーファイターのブリを狙います。メリットがデメリットを上回った、この選択理由についてのお話を致します。

シマノライトゲームmoderato H255 というサオです。

これを使うまでは、H200で2mのサオでした。力も調子も適度で、軽くて取り回しの良いものでしたが、玉網に取り込む際、短サオにハリスの長さで手間取っていました。ブリまでいかなくてもメジロやハマチにしても、あの暴れん坊たちですので、ドキドキします。

ボート釣りの meikeimaru で、大概は私一人のワンマンオペレーションです。操船して、釣って、玉網までひとりです。さらに24feet艇の小ささから波で揺れ、狭いデッキです。これ結構難易度があるのですが、それだけに一人で釣りあげる感激は、なかなか楽しいものです。

アジののませ釣りの場合、リーダーからハリスとオモリを三つ又スイベルでつないでいますが、ハリスは食い込みを考え1.5ヒロ取っています。ハリスの1.5ヒロの長さから、2mのサオでは最後の最後の取り込みが、なかなか一発でいかずにいました。左手でサオを持ち、右手で玉網を持つのですが、これが難しい。最後にドラグが滑るとやり直しです。玉網は、直径70cmと大きめで柄は長めにして対応していましたが、何とかいい方法はと考えたのが、長めのサオを使用することでした。

2m前後のライトゲームロッドは、扱いやすいサオ。

2m前後のライトゲームロッドは、扱いやすいサオ。

最後5mとなったら、サオを腹に当てて左手で維持します。そして、ライン リーダーをいっぱいまで巻き上げ、右手に玉網を持ってブリの様子を見て、暴れないように浮かして、回しながら玉網に誘導させて、最後のタイミングで腕を振り上げ、玉網に入れます。

長めのサオは、魚を浮かせやすい

長めのサオにしたことにより、確実に海面に浮かすことができますので、場合によってハリスを手に持つなども必要がなくなり、スムーズに獲り込めるようになりました。

では、2mと2.55mのサオで魚を浮かす穂先の高さは、どのくらい違うのでしょうか。

中学生の数学で習った「三角比」のsinθです。私は理数系でなく難しいことはわかりませんが、長いサオで持ち上げれば、短いサオより、その穂先は高くなるくらいはわかります。でも2mを2.55mにしたらどのくらいの差が出るのか知りたかったです。

サオの長さと穂先の高さの三角比

サオの長さと穂先の高さの三角比

  • 図のABがサオの長さ、ACが穂先の高さ、サオの角度は60°と仮定。
  • サオの長さABを1と仮定すると、穂先の高さACは、√3の1/2で、0.866。
  • 2.55mサオの穂先の高さは、この場合221cm(2.55×0.866)
  • 2.00mサオの穂先の高さは、この場合173cm(2.00×0.866)
  • その差、48cm。これは、サオのしなりを無視。
  • さらに2.55mのサオは少しパワーがあるので、しなりの差も含めると60-70cmは、同じサオの角度で魚を水面に浮かせることができる。

この60-70cmの差は大きいです。玉網入れ一発ができる差です。サオを無意味に硬くすることもなく、長サオのメリットが出てきました。

ハマチクラスならばショートロッドが楽しい。

ハマチクラスならばショートロッドが楽しい。

長めのサオのデメリット

しかしデメリットも当然ながらあります。それは、魚の引きに対する重さで、高校の物理で習った「力のモーメント」です。

手に何かを持って、腕を水平に伸ばすと重く感じ、腕を縮めると重さが軽く感じます。それと一緒で、サオの弾力を無視して真っすぐの状態だとすると、短いサオの方が魚の引きに対してパワフルになれます。

てこの原理です。魚がてこに力を入れていますので、当然てこであるサオが長ければ、釣り人の負担は大きくなります。

では、魚の引きが強く重く感じるのも面白さの内ですが、どのくらいの差が出ているものなのでしょうか。

サオの長さによる力の入れ具合の変化

サオの長さによる力の入れ具合の変化

  • O点での力が釣り人の力の入れ具合が、M値。
  • Fは魚の引き。大物ならばこれが大きい。
  • OAはサオの長さで、魚の引きにサオの長さをかけると、力の入れ具合M値が出る。
  • 魚の引きが一定とすると、サオの長さの差がそのままM値になる。
  • 255/200だと、127.5%になり、3割弱釣り人に力が必要。

こんな程度の差ですね。ブリ狙いの場合、ドラグを4-6㎏に設定している(リールドラグの設定方法のページ )ので、その3割だと1kgくらいの負担ですから、サオの弾力やリールのパワーや大物とのやり取りの気合で大したことなさそうです。

むしろ、釣れるまでのサオそのものの重さの方が気になるでしょう。

久しぶりの数学でしたが、釣りの科学も面白いかもしれません。

あとがき

サオの長短は、魚の引きを楽しむという要素もあります。やわらかいサオや硬いサオ、食い込みが良く、そしてパワフルなサオ、数字だけで何かを言うことがかなり乱暴ですが、最後の玉網入れは、相手がブリだけに一気に浮かせられる優位性のある長サオの選択は、効果が大きかったです。

こんな感じで考えてみるのも面白い数字でしたが、私は理系ではないので、もし間違っていましたらごめんなさい。実戦での感覚は記していることに間違いありません。

ワンマンオペレーションのボート釣りでは、ひとつの参考として見てもらえば幸いで、間違いなく効果は大きいです。2.55mのサオは持ち重りを感じますが、大物が釣れた時の引きに対してのしなり具合は、短サオでは味わえない気持ちの良さというものもあります。これからも、このサオでブリとのパワーファイトを楽しみます。

今釣れている旬の魚の実釣記録です。狙った潮で釣った胸のすく釣り、まぐれで嬉しい釣り、実力の貧果まで、来年の今日のための実釣記録です。99.9%ひとり気ままに午前中だけの釣りですが、おいしい魚の釣りものを参考にどうぞ。
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