酷暑の高水温が影響を及ぼす青ものジギング釣果を考える

魚の適水温と高水温による明石沖ジギング

 meikeimaruの推論と失敗から生まれたノウハウ

活性が高くなればジグを奪い合うように前後フックで釣れる

活性が高くなればジグを奪い合うように前後フックで釣れる

meikeimaruの推論と失敗から生まれたノウハウ、テーマは、「魚の適水温と高水温の影響」

夏は、酷暑となり、おまけに、9月の残暑が強くなり、やっと10月になって気温や日照が弱まり始めるので、高水温維持が延びていく傾向になりました。

その結果、夏から秋に高止まりが続き変化しました。今回は、小艇が2025年に青物ジギングでボーズ病が9月から生じ、原因がわかるまでのお話で、学術的要素はありませんが、釣り人の当たらずとも遠からずの線です。

〇 魚の適水温
〇 突然ジギングでボーズが多発
〇 魚にも表年と裏年があるか
〇 高水温に耐えられなくなったのは……
〇 ルアーで釣れないのはなぜか
〇 あとがき

 魚の適水温

播磨灘で見れる魚の適水温は次の通りです。

イワシ 15-25℃ マアジ 16-26℃ ハマチ 18-28℃ シロギス 18-28℃ ヒラメ 13-23℃ マゴチ16-26℃ マダイ 15-28℃です。

これは、図鑑での数値で、勿論上下にバッファがあります。14℃でハマチもシロギスも喰ってきますし、3月の家島のマダイは、10-11℃の水温で始まります。人間(18-28℃)も同様で、快適な温度という理解です。

ヒラメは、夏に釣りにくいと言われますが、ハマチもシロギスもマゴチやマアジも夏の釣りもので、29-30℃前後の最高水温の播磨灘なら対応できるようです。

チョクリ釣りならばダブルも不思議でない

チョクリ釣りならばダブルも不思議でない

 突然ジギングでボーズが多発

それは、小艇がヘタッピだからだろうは、承知です。でも、盆まで狙った数だけ50cm台のハマチを釣っていました。釣り過ぎないように早上がりもしていました。サーフエリアのキャスティングで砂ものも釣っていました。数の出る魚ではないですが、1-2匹を捕まえました。

それが急にパタンと反応がなくなりました。ジギングの乗合船の釣果情報も芳しくないですし、周囲も異口同音にジギング不調です。砂もの狙いもアタリが途絶えました。しかし、ここで疑問が生じました。活きエサののませ釣りは、それなりの釣果があります。釣れているんです。なんでだろう。実績場のカケアガリのベイト反応がなくなりましたが、のませの船のサオは曲がります。

それが11月になり、釣れ始めました。水温が下がって来て、釣り場のベイトの反応も多少復活してきて、夏に釣れたのとは違う若い群れが回遊してジギングでも釣れましたが、ベイトの反応も釣れ具合も本調子ではなかったですね。サーフエリアの砂もののキャスティングは、アタックゼロでした。

この疑問?単純に高水温で魚がいなくなっただけとは、理解ができにくいです。

夏までMAX5匹としていた 3-5匹時合いで充分に狙えた

夏までMAX5匹としていた 3-5匹時合いで充分に狙えた

 魚にも表年と裏年があるか

クマが人里に出没するのは、どんぐりが凶作になり、食べ物を求めて出てきました。どんぐりも豊作凶作と同様に、果物など実がなるものには裏年表年があると聞いています。魚もきっとそうなのだろうと思いました。

個体数の絶対的減少があっても、今回の能書きには適切でありません。なぜならば、①盆までは、青ものも砂ものもそれなりに釣果があった。 ②ルアーが不調でも、活きエサののませ釣りは釣れているし、砂ものも活きエサで釣れていた。となると、辻褄が合わず、表裏の年の影響ではないようです。

砂ものは2匹で大喜びだが、狙えたシーンだったが……

砂ものは2匹で大喜びだが、狙えたシーンだったが……

シャローエリアでヘタッピなりにアタリが出ていたのが消えた

シャローエリアでヘタッピなりにアタリが出ていたのが消えた

 高水温に耐えられなくなったのは……

魚より体力がなく影響を受けたのが、プランクトンとゴカイ類です。これらの適水温は、10-20℃です。弱い生命体ですので、30℃近い水温は、日照を受ける表層やシャローだとグロッキーになっても不思議ないでしょう。

例えば、身近なエサ屋の虫エサは、水温13℃に設定されています。暑さに弱く、プランクトンも同様なのでしょう。25℃を超えると影響するでしょう。

いつものカケアガリで潮が効いてもプランクトンがいなかったから、ベイトもどこかへプランクトンを探しに行き、青ものも留まらずに大きく回遊していたのでしょう。砂ものは、もっと単純にゴカイがいなければ、砂地の小魚が深場へ移動してしまい、それを追いかけ何もいない砂地だったんです。シャローの砂地の日照だけに影響も大きかったでしょう。

プランクトンとゴカイ類が、高水温に耐えられなくなり死滅や移動で密度が極端に下がったのでしょう。

時合いになればベイトの群れが出て、青ものがジグに惑わされる

時合いになればベイトの群れが出て、青ものがジグに惑わされる

ベイトがいなくなった実績場 これではジギングは無能になる

ベイトがいなくなった実績場 これではジギングは無能になる

 ルアーで釣れないのはなぜか

なぜ活きエサのませで釣れて、ジギングは不調だったのか。それは、ルアーと活きエサの違いです。青ものは、ベイトを探して回遊します。ベイト捜索をする潮筋で、1匹でも活きエサの小アジが目の前にいれば、速攻で食べます。活きエサの本物ですから迷わないでしょう。だから、のませ釣りは、実績場で待ち構えれば釣れました。

半面、ジギング。ルアーはニセモノです。ベイトの中で目立つように動かすから、我慢できずに喰ってくるのがルアーです。何もいないところでニセモノ1個が踊っても、相手にされなかったのでしょう。ルアーは、ベイトが存在しなければ釣れず、いれば確実に喰わせられますし、エサ釣り以上の釣果は間違いありません。この根本的な違いだったです。

これに気づいていれば、早々に活きエサで釣りをして、晩ごはんをたらふく食べたんですが、小艇が意地っ張りにジグにこだわったからです。

100-120gの小さいジグが、確率として一番高く色より動き

100-120gの小さいジグが、確率として一番高く色より動き

 あとがき

すべてでないにしてもルアーで釣れる条件には、必ずベイトの存在が欠かせません。活きエサにかなうものはないでしょうから、青ものも砂ものも早々に活きエサにスイッチすればよかったのかもしれません。でも、ルアーで釣るのが好きですから、なかなかどうしてです。

高水温の絶対値より高止まりの水温が長引いたのが要因で、結果、ベイトのエサに影響を与えたということでしょう。来シーズンの作戦を考えましょう。