魚は音に興味を持つ? 演歌の効果
昨年の秋、meikeimaru のボート釣りで青物を追いかけ回っていたころに、細君が「ボートで釣っているときに演歌を鳴らしたら釣れるそうだと聞いた」と言っていました。
なんやらテレビかラジオで聞いたそうで、やってみろと言うのですが、そもそもボートにもカーステレオ程度のオーディオはついていますが、演歌のCDが無い。普段聞くことがないので音源がない。近い線は、そうだ「ちあきなおみ」のCDがあった。試してみるか。ボリュームを上げれば、FRP製のボートですから、プラスティック素材を通して、海の中でよく聞こえることだと思います。
そんなわけで、全く信用していませんが、ブリ狙いの のませ釣りでエサのアジを泳がせる準備の中に「ちあきなおみ」をかけてみました。「あれは3年前・・・♪」 とりあえずハマチ(イナダ)クラスが2本釣れて来たけれど、その効果があったのかねえ? 演歌はないから歌謡曲シリーズだと、次に少し雰囲気変えて、「山口百恵」をかけてみました。「あなたにあげるわーー♪」と流れてきて、そうだよー大事なアジをあげるわーブリさん♪と思った瞬間に、手持ちの竿先がゴツゴツと来て魚がエサのアジを食い始め、一気に竿先がグイーンと弧を描き、次に両腕に渾身の力注ぎ、「1234GO」と大きくアワセを入れると、大きく重たい手ごたえで一気に10m走られました。しばらくリールを巻くことができない魚の引きでした。ひとりでボートを操船しながら必死に釣りあげたのは、シーズン初の90cmのブリで、両手で万歳ポーズです。この日は、それから快進撃が続き、シーズンの記録の日で,1年に1回かせいぜい2回くらいあるような大漁になり、思い切りの「ドヤ顔」でマリーナに帰港した覚えがあります。
それで調子に乗り、演歌CD「島津亜矢」を借りて、これを含めていろいろかけましたが、僕の場合どうやら確率が高いのは、「山口百恵」ベストアルバムでした。
ほんまかいな?です。
曲をかけても釣れない時がほとんどですし、かけなくても釣れる時は釣れました。
まあ、たまたま「山口百恵」の時に釣れる潮が来て、時合いだったのでしょうが、暑い夏のジギングの時は、元気が出てセッセとリズムに乗ってルアーを動かすことができるような気がします。
本当に演歌など曲をかけて釣れるならば、すでに漁師さんがやっていることでしょうし、釣り船は歌謡ショーのようで、カラオケ船のようなすごいことになっているでしょう。
ただ、魚は音や光の波長に反応を示すことは間違いないようですし、もちろん集魚の効果を聞いたことがあります。美しい花を咲かせるのに、花にクラシック音楽を聞かせるというのをテレビで見た覚えがあります。
タイやブリの釣り時期のピークにおける1級ポイントは、ものすごい船団ができるほどいろいろな船が集まって来ますが、そのエンジン音と魚群探知機の超音波で魚はひるんでしまうと言われています。そうでしょうね。頭の上でブンブンゴンゴンコトコトを散々にやられたら、ワルキューレの騎行を鳴らしながら迫ってくる騎兵隊ヘリの感じで、魚だって恐ろしくなって食欲ないですね。でもきっと好みの音楽が聞こえると近寄ってくるのかもしれません。
大船団ができている時に、離れたポイントに入っている船があります。雑音を避けて、静かなポイント攻めているのですが、なかなか腕に自信がないとできるものではないですが、このくらいの腕を持ちたいものです。
エンジン音に、波きり音、魚探の超音波などの雑音だらけになると釣れないというマイナス面だけは、間違いないと思いますが、演歌でプラスになるかというと、まぐれ確率で釣っている僕の腕レベルでは、これはまあ暇つぶしの話のようでしょう。でも、なんでか釣れるのはなぜなんだろうか。
今シーズン、さらに検証ですが、とてもとてもあてになる話ではないでしょう。そもそも、CMのないNHKラジオはつけっぱなしですが、CDをかけるのを忘れてしまったりしている状態ですので、楽しみの範囲ですね。