船外機のプロペラ交換でスムーズさを得る
meikeimaru のボートメンテナンス
meikeimaru のボートメンテナンス。テーマは、「プロペラメンテナンス」
meikeimaru の船外機エンジンは、アワーメーターも2400Hを超え、今冬に9年に達し、目指せ10年3000H時間ですが、消耗品や定期交換部品は適時対応、しかし、プロペラは、損傷をしなければ交換の必要がないものと思い込んでいました。
初秋に、運悪く2回も連続で流木にスローでプロペラをコンと当て、先端を僅かに曲げてしまいました。まあ、取外してハンマーでたたいて修復でき、振動も生じないレベルでした。その際によくよく見るとエッジ部分が削れているのに気づきました。これは、キャビテーションによる泡の仕業でしょうが、確かになんとなくバランスが崩れているような感覚は、気の問題レベルで持っていたことから、また、船外機交換換装後も予備になるので、新しいプロペラに交換をしました。
感想は、車のタイヤ1本強程度の費用で、車のタイヤ4本交換した時のようなスムーズさを得た感覚です。いわゆる個人の感想ですが、びっくり。使えば十分に使える五分山のタイヤみたいでしたが、快適さはまったく違いました。
〇 プロペラの点検項目
〇 アルミ製のプロペラは削られる
〇 新品に交換する
〇 あとがき
プロペラの点検項目
ヤマハ船外機取扱説明書にあるプロペラの点検項目は次の通り。
プロペラブレードの曲がり、表面の侵食、損傷等の点検をします。
プロペラシャフトの損傷等を点検します。
プロペラシャフトに釣り糸が巻き込まれていないか点検します。
プロペラシャフトのオイルシールが損傷していないか点検します。
プロペラメンテナンスでいつも実施する内容そのものです。これにグリスを塗り替えて装着するだけです。ただし、表面の浸食は、どの程度かなんて考えもしませんでしたが、よくよくその気になってみてみると生じていましたが、交換レベルは曖昧です。
アルミ製のプロペラは削れる
ディーゼルエンジン艇のように大口径プロペラを船外機より低回転で回しているのではなく、アルミニウムという柔らかい素材を高速回転させている、船外機プロペラのウィークポイントのようです。
船外機のギアを入れて、ボートを動かすと、プロペラ後方には空気の泡が出てきます。難しい話は分かりませんが、調べた範囲では、あれがキャビテーションが作る泡で、プロペラ翼の後端に生じます。そして、エロージョンという壊食現象で僅かずつにアルミニウムが削られるそうです。画像にあるようなもので僅かでしょう。
また、海中のごく小さい浮遊物などで前端も細かい損傷があります。航行には、どちらも問題はないですが、バランスは僅かに崩れ、なんとなくスムーズな回転と違うような気が生まれる原因のようです。
翼の先端より物に当たることのない後端の方が削れているのが、画像をで見るとお解かりになる通りです。沸騰した泡が9年間で削った部分です。しかし、泡の仕業は凄いものです。
新品に交換する
エンジン換装後も純正品ならばダイヤxピッチも変わらず使用でき、F115/F130の予備として使えるので、交換してみることにしました。費用は、車のタイヤ1本強程度です。
びっくりです。簡単に言えば、車のタイヤを新品に4本交換したようなスムーズさになりました。タイヤの真円率が性能を大きく変えるとされますが、こんな感じです。断言できませんが、スムーズになったので、同じ回転数での速度や燃費も僅かに改善されているような気すらあります。
実際の交換脱着作業は、プロペラのグリスアップを参考にしてください。
あとがき
考えてみれば、プロペラは常にスリップ状態で回転していますから、そりゃ擦り減りますよね。しかも、柔らかいアルミ製ですから。擦り減れば、バランスが狂うのも当然で、当たり前の話のようなものです。
日頃のメンテでは考えもしなかったのに、流木にコンとさせて修復したことがきっかけで、エロージョンを知り交換しました。交換しなくても航行は何の問題もなく普通にできましたが、違うもんだというのが結論です。
車のタイヤと同じような働きをしているプロペラ、一定間隔で交換するのも当たり前なのかもしれません。航行中、あんなに頑張って働いているプロペラです。タイヤ1本分の費用は随分お得でしょうね。