ガンネル交換と同時にハル結合部の修復
meikeimaru のボートレストア
meikeimaru のボートメンテナンス。テーマは、「ガンネル交換」
船齢20年を超える艇体なので、いろいろ修復する部分も出てきます。今回は、工場入庫での作業、ガンネル交換とDIYレベルのストライプの塗装です。
ガンネル交換は、ひび割れしてきたガンネル自体を交換して見栄えを良くすることですが、同時に艇体の上部構造と下部構造の継ぎ目部分にあるタッピングビスを打ち直して、結合部の剛性修復と防水維持が、今回のレストアの最大目的です。
〇 ガンネルとその結合部分
〇 交換作業
〇 ハルのストライプ再塗装
○ 艇体の剛性感の変化
〇 あとがき
ガンネルとその結合部分
ガンネルとは
ハルとデッキの接合は、FRP製の上部構造物のデッキにキャビンを艇体下部構造物のハル被せるようにして、タッピングビスで止め込みます。水上部分ではありますが、雨水や波しぶきで強く濡れる部分で、防水構造も確実にされています。また、艇体の上部と下部の強烈な動きに対して、強く剛性を保つ強度が必要とされます。
ガンネルは、その結合部分を覆いながら保護をしているのが、ボートを1周するハチマキのような帯のプラスティック素材です。
経年変化の紫外線や衝撃などによりひび割れをしてきて、見栄えが悪くなります。ひび割れして見栄えが悪くなっても、まあそれだけのことなんですが、接合部分の劣化も十分に考えられます。現状では、水漏れなどは生じていませんが、これからを考えれば、ガンネル交換と同時に接合部分の再締め込みは良い機会ととらえました。
交換作業
工場で作業を2回確認しました。
1回目は、ガンネルそのものを外した状態での結合部分の状態。
結果問題なし。水漏れを生じるような破損もガタもなく、健康な状態でした。
2回目は、ガンネル取付の際のタッピングビスの締め込み。
工場で、6mmの太いタッピングビスをたっぷりとシリコンを注入して、強力な締め込み作業を完了しました。数多い新しいビスとシリコン注入で、この先の剛性感や防水維持での不要なビルジ対策も十分でしょう。
これらのレストアは、通常は、外見から見えない部分ですが重要な部分です。工場で説明を聞きながら見ることで、当初目的の大きな部分の安心感を得ることができました。
ハルのストライプ再塗装
ガンネルを交換してウエスト部分がキリッとしてきれいになると、その下の純正塗装の青いストライプが、どうにも寝ぼけていて、以前のクリアラッカー吹付の剥離もあり、再塗装をしました。
これは、DIYレベルです。塗料の選択で、「アクリルシリコン樹脂により紫外線、排気ガス、酸性雨、塩害の汚れに強い強靭な塗膜を形成」と説明されていた「カンペハピオ 油性トップガード モスグリーン」を使用。
塗装は難しく、素人には難敵ですが、間近で見れば「□※△◇……!」でも、3m離れると普通に見える程度の70-80点レベルを狙います。自動車の塗装ならば、スプレーで何回もでしょうが、ここではローラーで塗付です。
ローラーの良い点は、比較的にムラになりにくく容易に均一に塗れる点です。半面、自動車塗装のような光沢は絶対に出ません。100点ではなくても、60点にもならないのがローラーでしょう。
色の選択ですが、薄い色は下の色が影響擦る率が高く染まりにくく、ムラが出やすいそうです。そこで、隠ぺい性が高い濃い色で好きなモスグリーンにしました。
塗装は下地が大事なことですが、サンドペーパーでシコシコはとてもできないので、グラインダーにナイロン製の研磨ディスクでサッとしましたが、ディスクの痕はやはり出ました。が、こんなものでしょう。本来ならば、サンダーや手作業が推奨です。
マスキングテープを張り付け、2回塗りで3m離れて見るときれいにできました。DIYレベルのレストア作業での出来栄えでは、自身では満足な90点です。
ガスベンチレーターガード取付
ボートは、気温上昇でガソリンの膨張によるガス抜きのベンチレーターが、未だに表面にあります。満タンだとガソリンそのものがガスに交じってにじみ出ることもあり、この部分の塗装への干渉を防ぐためにアルミのガードを作りました。
単純に10cm四方の1mm厚アルミ板を面取りして、35mmの丸穴を開けて、アウトレット部分に張り付けたものですが、なんとなくそれなりにできあがりました。
艇体の剛性感の変化
新しいガンネルと、それなりの塗装で、随分きれいなレストアができました。
ハルの結合部の再締め込みで、艇体の剛性感は向上しました。航行中の波に対しての艇体の振動や音が軽減しているのが実感でき、ガタピシ感のようなものが、改善されています。船齢によるガタピシ感は避けられないですが、今回のレストアで若返り作業ができました。
あとがき
レストアによる艇体剛性は向上しましたし、その結果の防水性は心配のいらないレベルでしょう。新艇にすれば不用の作業ですが、安い買い物ではないし、またコツコツとしてきた艤装や電装を再度の気持ちはないので、この古い艇体をレストアしながら乗り続けます。
デカールは、来年ですね。
24feet艇で、これだけ広いキャビンを持つ艇は存在しないことも理由ですが、ここまで手を入れてくると、レストアしながら楽しんでいきたいです。艇が古くてもきれいにさえしておけば、ぞんざいに扱わなくなります。艇体にワックスをかけるのは結構きついですが、これもDIYのレストアの原点でしょう。
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