換気用ブロワーでデフロスター作成
meikeimaru のボートメンテナンス
meikeimaru のボートメンテナンス。テーマは、「デフロスター作成」
11-4月の早朝は気温が下がり、キャビンのフロントウインドウは曇ってしまいます。車はエアコンで何の問題もないですが、エアコンの無い小型艇は、やっかいな問題です。
キャビンの出入り口が解放されていても、冷えたガラスが曇るのは避けようがなく、絶えずタオルで拭くのも面倒です。そこで、エンジンルームなどに設置する換気用ブロワーをデフロスターにしたところ、上々なものができました。
〇 これまでの経緯
〇 送風する機器の選択
〇 作成設置
〇 あとがき
これまでの経緯
キャビンは、直接外気と振れないので、秋から春までの早朝は暖房がなくとも寒さがしのげますが、身体が発する水蒸気が冷えたガラス面を曇らせ、これは難渋します。何度もタオルで拭くのも面倒なものです。
そこで、ボートアクセサリーにある温風が噴き出すデフロスターを取り付けて使用していましたが、120W 10A は、出向前のアイドリング発電量だと、大きな消費です。夜明け前は、照明など電気はフルで、大きな電力消費のわりに時間がかかり、出航準備中だけでは曇り取りは解消できず、もう何年もこの時期の悩みでした。
夏の暑さ対策で設置した車用の扇風機のようなファンがあり、これを曇ったガラスに吹き付けたら、常温でも曇りが取れることがわかり、右舷側のガラスを小さい温風器。左舷側を扇風機ファンとしていました。
不思議なことに、弱弱しく温風を吹き出すデフロスターより、常温の扇風機ファンの方が効果が大きく、そこで、常温でも強めの送風が可能なものを設置することにしました。
送風機器の選択
専用のものがあるわけでもなく、基本的に扇風機の類ですが、いろいろ探してみました。
扇風機ファン
従来から使用している扇風機です。夏は左舷側から暑さ対策で送風、これはこれで使用します。左舷側フロントウインドウの曇り取りは、電力消費も 7W 0.6A と少なく十分に役立ってくれます。これを1台追加でもよかったのですが、少々芸がなさそうです。
USBファン
静かさにはびっくり。しかし、USB 5Vのモーターでは、どうにも風量不足で、これは夏の顔への送風用で、車でもデスクトップでも使える柔らかい風量は重宝しそうです。
換気用ブロワー
船内機エンジンルームの換気用ブロワーです。30W2.5Aの力強さがあります。SEAFLOというメーカーで made in chaina ですが、USA市場用でしょうから低価格でしっかりした機器です。マリン用品です。
音は相応にしますが、大きいヘアードライヤーというところで、音なりの送風量で、必要にして十分です。出航準備中と航行中に使用するので、音の問題は感じられず、走ればエンジン音の方が大きいです。
半信半疑で発注しましたが、良いものを手に入れました。曇りは確実に取り除き、電力消費も問題ありません。
換気用ブロワーの改造と設置
どう送風するかの位置決めは、使用しているうちに変化が出そうなので仮止めをしていますが、現状で問題ないでしょう。消費電力も少ないので、電源取得も容易で、取付等は手がかかりません。
全長を短く小型化
換気用ブロワーなので、吸気排気口にダクト取付のためのパイプのような形状がありますが、デフロスターとして単体で使用するには、全長を長くしているだけの邪魔な部分なので、切断しました。
これで、小型化ができ、ダッシュボード上に取付が容易になりました。
ファンガードの取付
全長を短くしたので、吸気口近くにプロペラがあります。吸気側から押し込むように送風するので、万が一にも触れると痛いだけでは済まない気がするので、ファンガードを取り付けました。PCの冷却用ファンのガードで、餅焼き網のような形状ですが、ビス止めで簡単に取り付けました。これで、安全です。
電源取得
指定のヒューズ 5A とスイッチを設置。今冬の電装品レストアでの配電盤から電源を取得していますが、この30W 2.5A ならば、シガーソケットからでも問題ないでしょう。ダッシュボードのスイッチから操作できるので、航行中は便利になります。
あとがき
効果は大きく、これなら問題なくデフロスターとして活躍してくれます。
デメリットがひとつだけ、常温送風なので、使用時期の気温を考えると少々うすらっ寒いのが難点ですが、晩秋の朝は冷えるので、防寒着を来ていますので、大したことはないでしょう。
それよりも短時間で曇り取りができることは、2000円少々の機器で積年の悩みが解消です。