霧等悪天候時に使える、電子ホーン取付
meikeimaru のボートメンテナンス
meikeimaru のボートメンテナンス。テーマは、「電子ホーン取付」。
これは、霧等悪天候対策用です。視界不良の際、音で自船の存在を知らせることが必要です。霧で何も見えないのに、力いっぱいに航行する船がいるのが現実です。突然の霧などに見舞われた際の自己防衛策です。
現状、ボート用ホーンはありますが、霧中でも音量効果があるものを追加しました。
目次
〇 霧等悪天候対策用
〇 作業工程
〇 使用工具
〇 あとがき
霧等悪天候対策用
遭えて霧に向かって突き進むようなことは絶対にしませんが、突然に霧に襲われる可能性はあります。
ふと気づくと向こう側に霧が迫って来ることがあります。運よく風上側にいれば、霧は離れた位置を通り過ぎるだけですが、風下にいると避けられなく、レーダー装備のないmeikeimaruでは、GPSだけを頼りに回避しなくてはなりません。その時の霧中信号用で、音で自船の存在を知らしめる自己防衛策です。
霧のこわさ
- 霧は、風に乗り突然に遭遇することがある。
- 逃げる以外に方法はない。
- 霧に包まれた瞬間、まったく東西南北の感覚がなくなる。
- 霧の中を力いっぱいに航行する無謀な船も少なくない。レーダーは見ているのだろうが。
- スマホを操作しながら航行している船も少なくない。
- 霧が、風速6mに乗ってきたら時速20km以上の速さで接近する。
- 霧から逃げ切れなければ、自船の存在を強く知らしめる。
「海上衝突予防法」
海上衝突予防法では、霧や暴風雨のような視界制限状態で、小型船舶について以下のようにされています。
- 視界制限状態では、海上衝突予防法、規定の霧中信号を励行する。
- 音響信号で自分の位置を知らせる霧中信号で、長さ12メートル未満の船舶は、2分を超えない間隔で有効な音響による信号を発する。
夜明けの「航海薄明」ごろからは航行の準備をしますが、夜間航行は通常ではしません。見えない時ほど恐ろしく、君子危うきに近寄らずです。霧には逃げるしかないですが、しかし、逃げ切れない時の対策用です。
作業工程
ホーンステーの台座を取り付け
- ルーフは、二重構造のためボルトナットを貫通させられない。
- ルーフのFRPは薄く、タッピングビスだけでは、強度不足。
- よって、3mm厚アルミ板を6本のタッピングビスとシリコンで張り付け、これを台座にして本体を取り付ける。
- 既製では2本ボルトで取り付けのステーになっているが、片側3本のタッピングビスで止めるように穴を増やす。
- これにより強度アップができた。
電源及びスイッチの配線
- 本体に電源用ケーブルのプラスマイナスが2本、スイッチ用のケーブルが2本備わっている。
- 電源は常に供給されて、スイッチ配線をONにすると、作動する。
- ルーフより4本のケーブルをキャビン内に配線する。
- 電源は、キャビン内上側に設置している電灯用ターミナルから電源供給することで、短い配線で済む。
- ターミナル電源の配電盤にはフューズはあるが、ホーン電源ケーブルに容量の小さいフューズを設定。
- スイッチ用ケーブルは、ダッシュボードに配線して、プッシュスイッチを設置。
使用工具
- ドライバー +#2
- 電動ドリル
- バッテリードリルドライバー
- プライヤー(先細ペンチOK)
- タッピングビス、ボルトナット各種
- シリコンシーラント+簡易FRP溶剤
あとがき
出来栄え上々で、響き渡る音響信号を手に入れました。
小心者の私は、霧が近づけば逃げる、黒い雨雲が近づけば逃げる、海の上は地上と違い待つ場所もなく、港内に逃げ込む以外、特に小型船舶には安全確保をする方法がありません。
この程度の音響信号で完全に防げないでしょうが、有効対策です。一番は、早め早めに天候の変化に気づくことです。海の上で、怖い思いをすると、本当に怖いです。