伝助あなご
伝助あなごとは、播磨地方で呼ばれる大きなアナゴのことで、明石浦漁協の説明では300gを超える特大のアナゴを言うそうで、ほぼ60cm以上でしょうね。
それが釣れたというより獲れたというところで、でかくて脂がのっていてたいへんうまかったです。
マリーナに連日して行くときは、前日の夕方にオモリにハリをつけただけの仕掛けを直接ドボンと桟橋の下に入れて、道糸というより細いロープを括っておくだけです。エサは、さんまか鯖の切り身を縫い刺しにしておくだけで、夜の内にあなごがかかっているという図式です。だからこれは釣ったではなく、「獲った」です。
確率は、ほぼ100%に近い状態です。だったら、たくさん仕掛ければ良いだろうになるのですが、それでは遊びの範疇を超えて、漁師さんのはえ縄になってしまいそうです。あくまでも遊びです。でも、これがとても楽しくて、翌朝あなごがぶら下がっていると「ニヤリ」としてしまいます。サイズは、30cm以下の小さいのばかりですが、それでも焼いて食べると、これが肴としてたいへんなものです。
ただし、さすがにあなごを3枚におろす包丁が使えないものですから、2枚にしたり筒切りにしたりで、全く素人の領域です。でも、これで十分にうまいのです。写真は、そのみっともない2枚おろしです。
で、来たんですね「伝助あなご」が。60cm超えの立派なあなごで、これぞ伝助だ。
うわさに聞いていた伝助あなごです。
内寸40cmのコンテナでこの大きさですから想像して頂けるでしょうが、肉厚のある白身は脂がのっていて絶品でした。
伝助あなごは、どちらかと言えば秋から冬が最盛期ですが、初夏に来ました。
アナゴにしても、親戚筋みたいなウナギもきれいな白身の魚で、あのにょろにょろの厄介な魚体からは想像ができないうまみがあります。あのしっかりと載っている脂にうまみがあるのでしょうね。
素材が良いと、料理が下手なのをカバーしてくれて、醤油と酒にみりんに砂糖少々で作ったたれにつけて焼くととんでもなく美味いものになりました。細いアナゴは脂分が少ないので、旨味はあっても身が固い感じがしますが、伝助さんは脂分がしっかりとあるので、柔らかく旨味たっぷりの焼き物になりました。
これから盛期の夏に向かいます。涼みもかねて、夜釣りでしっかりと狙って数を稼ぎたい。ただ今目論見中です。