ボートのバッテリー常時電源と暗電流

暗電流を理解して電源取得の変更

 meikeimaru のボートメンテナンス

byPixabay

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meikeimaru のボートメンテナンス。テーマは、「バッテリー常時電源と暗電流」

家電製品も車やボートの電装機器は、電源に接続すると何らかのメモリーやスタンバイ等の電流が発生します。現代の車の場合、多くは1-2か月エンジンを始動させないとバッテリーが上がり、車載機器が初期化する可能性があります。

ボートは、1-2か月以上エンジンを始動させないこともあり、バッテリースイッチで電源を遮断して、電源を維持する構造です。

電装機器の本体スイッチと関係なく、メモリー維持などで流れる電流は「暗電流」と呼ばれています。

ボートの電装機器は、電源遮断でも問題ありません。しかし、オーディオ機器にカーオーディオを使用していて、メモリー保持に別配線で常時電源接続をしていました。

これが、電源保全に問題がないものの気に入らず、他の機器との同一回線にしたい悩ましいことでした。

〇 暗電流
〇 バッテリー常時電源 なぜ必要
〇 電源取得の変更
〇 あとがき

 暗電流とは

暗電流とは、車で例えると、イグニッションスイッチを切った状態でも、エンジンのコンピューター、セキュリティーシステム、オーディオ、カーナビ、時計、等々の電装品で、メモリー維持などのために常時消費される30-50mAくらいの電流です。バッテリーが上がると、これらが初期化します。

ボートは、実際には電装機器に電流が流れますが、バッテリースイッチで電源を遮断して保管が基本ですから、暗電流は必要ありません。

運用のインターバルが車に比較して長く、バッテリースイッチOFFでバッテリーを保護する仕組みになっています。

電源スイッチをOFFにしないと、エンジンのコンピューターは何かを考え続け、無線機やGPS魚群探知機のスタンバイ機能が、微電流を消費して、いずれはスターターが動かなくなります。

 バッテリー常時電源 なぜ必要

暗電流を生じないボートで、バッテリー常時電源が必要な理由が、私の場合ひとつだけありました。オーディオ機器です。

オーディオはなくても航行できますが、釣りだけがボートではないので、やはり欲しい。と設置したのですが、メモリー維持のための電源が唯一必要な機器です。

GPS魚群探知機、無線機は、スイッチOFFでもスタンバイ機能が動き、微電流を消費しているようですが、常時電源は必要ありません。

カーオーディオなので常時電源を遮断をすると、日時、ラジオ局選択、音質設定のすべてが初期化します。日時は無くても良いし、ラジオ局はオートサーチすれば問題なし、しかし、気に入った音質設定を毎回するのは、少々厄介です。以前は、毎回航行準備行程のひとつでしたが、面倒で、常時電源設定を選択が経緯です。

オーディオ機器は、電源遮断で常に初期化される

オーディオ機器は、電源遮断で常に初期化される

 暗電流の値はどのくらい

車の暗電流30-50mAと言われています。

1日には単純計算で 0.7-1.2A、1か月ならばとても大きな消費で、ボートのように電流遮断ができない電気です。

 meikeimaruの暗電流

実測しました。エンジン系は別配線ですから、電装機器だけの数値で、29mAでした。すると、単純計算で1日に 0.7A です。

電装機器は、GPS魚群探知機、無線機、オーディオと、既に機械的に遮断がある灯火や室内照明で、エンジン別で29mAです。

暗電流の計測値 29.2mA

暗電流の計測値 29.2mA

 電源取得の変更

気に入らない電源配線を今回変更して、オーディオ機器も通常の電装品と同様の電源取得で、常時電源の別配線は取り除きました。

電装品用バッテリーから取得している常時電源

電装品用バッテリーから取得している常時電源

ダッシュパネル内でオーディオ機器に接続

ダッシュパネル内でオーディオ機器に接続

常時電源を取外し、通常電装機器用電源から取得

常時電源を取外し、通常電装機器用電源から取得

 バッテリー電源ONでの問題

エンジン系のバッテリーは、OFF。電装品用のバッテリーのみONは、長期間でなければ、基本的には問題はないでしょう。

電装機器用電源は、エンジン系と違うバッテリーなので、エンジン始動には問題なし。エンジン始動で、すべてが充電ができ、そのバッテリーも容量が大きく、電力枯渇に強いディープサイクルバッテリーです。

1日 0.7A程度の暗電流の消費は、エンジン始動とともに充電されますが……。

 これからの運用

エンジン以外の電源は、保管中の通電は微々たる暗電流だけで、1か月は十分でしょう。それでも、基本的には、オーディオだけの問題ですし、車だとACCの常態とほぼ同様ですから、短期間に連続航行以外は、バッテリースイッチOFFにするのが懸命でしょう。暗電流の理解で、悩ましい問題に踏ん切りがついた勘定です。

しかし、朗報。電源遮断でも音質設定は初期化しないモデルを、メーカーでお聞きしました。

現在のパイオニア製より上位機種で、音質に定評のあるモデルです。これが、解決策ですね。

マリン用でないと基盤が痛むという説もありますが、前のは10年使って音質改善で代替でしたが元気でした。

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 あとがき

別配線での常時電源という何か不安定要素で気に入らず、暗電流の理解で区切りをしました。どうにも悩ましい問題は解決です。しかし、車は随分と電流が勝手に流れていて、バッテリーに負担をかけているのですね。

オーディオのアップグレードの口実を作れました。ウフフ

暗電流は、電装機器の健康状態でしょう。スイッチやリレーなどの不具合が出ていれば、暗電流も変化するでしょうから、1年1回の定期的な計測も必要なのかもしれません。

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