シーズン前の船外機の大切なメンテナンス
meikeimaru のボートメンテナンス
meikeimaru のボートメンテナンス。テーマは、「船外機メンテナンス1」 船外機の定期的なメンテナンスは、海水からいわゆる塩害からどう守るかがポイントです。大きく分けるとこの塩害対策と油脂系の交換です。
今回は、塩害対策のグリス系などの定期メンテナンスです。
近年の船外機は、ほぼ完成された機械で、基本的な部分の故障は非常に少ないですが、しかし、海水にはメンテナンスフリーにはならず、塩害対策は、絶対に必要です。トラブルとの距離を作れるメンテナンスをします。
今回は、1日目の作業項目を紹介します。実施する内容を作業ごとに記しています。手順などの詳細は、作業ページにあり、ページリンクをしています。
目次
〇 チルト、ステアリングのグリスアップ
〇 プロペラ グリスアップ
〇 シリンダーアノードの点検
○ スパークプラグの交換
○ フェールカートリッジの交換
〇 あとがき
チルト、ステアリングのグリスアップ
絶えず海水を浴びている部分でありながら上下左右の動き、さらにエンジンの推進力を受けている、船外機と艇体の稼働する接続部分です。耐水グリスで丁寧な保護が必要です。
グリスアップのタイミング
取扱説明書は、100Hor6か月となっています。釣り用のボートの場合、運転時間100Hの半分近くはアイドリング回転でしょう。
私の場合、年間300時間強ですので、春を起点に100H超のエンジンオイルの交換と一緒にグリスアップをして、ほぼ年間3回のペース。ここまで、1800H超7年を経過しています。
グリスアップで、古いグリスと水分が出ることもあり、グリス不足は塩害を作ります。
プロペラ グリスアップ
船の推進力を生みだすプロペラです。回転をしていることから釣り糸などを巻き込み、大きなトラブルを生むことがあるので、定期的な点検が必要です。
プロペラメンテナンスのタイミング
プロペラシャフトのグリスは1年を持つでしょうが、シャフトの点検は、機会あるごとに実施します。
なぜかというと、釣り糸などを巻き込んでいる可能性があります。
巻き込んでしまうと、外見から判断できない場合が多く、そのまま放置して最悪の場合は、ギアボックスのオイルシール損傷で、オイルに海水が入り、不運な場合は随分と痛い目に遭います。
係留艇では、何かで上架したタイミングで、実行するのが賢明です。
私の場合は、陸置きなので目視ができますが、エンジンオイルの交換タイミングで脱着点検します。ナットの緩み防止の割りピンは、必ず新品交換です。
シリンダーアノードの点検
アノードと呼ばれる亜鉛でできたパーツです。イオン化による電蝕から船外機本体を守るために自らを溶かしていく健気な部品です。船外機外側にタブとかジンクなどと呼ばれるものが2か所あり、これは、見えますので2/3以上の大きさが残っていれば問題ありません。ここでの点検は、シリンダーに埋め込まれている3個のアノードです。
シリンダーアノードの点検タイミング
取扱説明書には、100Hの点検ですが、1年毎の点検にしています。300H超1年の航行ですが、まあ減っていません。十分にもう1年は使用できますね。
点検をして、きれいに磨きなおして再取付、もう1年。その時には、ゴム製のグロメットと呼ばれるパッキンがは、必ず交換です。
スパークプラグの交換
最近のプラグは優秀で、何の不具合も出ないです。それでも、高温化で一生懸命に働いているスパークプラグです。
スパークプラグの交換のタイミング
エンジンの回転不良などの問題が無ければ、1年1回の交換。黒く焼けている以外の劣化は見えないです。私の場合だと、年間300H超ですから、こんなところでしょう。
シリンダーアノードと隣り合わせなので、同時に作業をします。
フェールカートリッジの交換
フェールカートリッジに水がたまると、センサーが反応してメーターに警告が発せられますが、エンジンオイル交換の際にカートリッジの中のガソリンを廃棄し、水があれば処理ができます。
フィルターは、1年1回の交換。結構汚れていますが、目詰まりを起こすほどではなさそうです。この際に、燃料ホースの劣化などがないかを点検します。
あとがき
故障等の原因の大半は、「海水」です。定期的な部品交換はもちろんですが、オイルやグリス、そして健気なzinc亜鉛で船外機は守られています。
船外機を整備をするのは、大事です。それにより、船外機の寿命も大きく左右させ、何よりもトラブル回避の原点です。